◆切り下げ工事とは◆
住宅、駐車場や店舗、マンションの入り口など車が出入りする場所に車が乗り入れられるように歩道との段差を低くする工事を云います。
〇切り下げ工事のルール
切り下げ箇所は、対象設備につき原則として歩道と直角に1箇所とされています。
切り下げの承認は、民地側に車庫、その他自動車を保管する場所がある場合のみとされています。
バス停車所の中、及び標柱または表示版のみの場合は、その位置から前後10m以内には設置が認められません。
また、歩道の切り下げ幅は道路法では4mで各自治体によっては4.2mの所もありますので、施工をする際は確認が必要になります。
◆土留・山留工事とは◆
掘削工事をする際に側面を保護し、周囲の地盤崩壊や土砂の流れを止めるための工事のことを「土留若しくは山留工事」と呼びます。
この工事を行わないと、施工をする作業者や機械などが土砂の崩落に巻き込まれるなど様々な事故の要因となります。
〇土留・山留工事が必要な理由
1.5m以上の根切り工事を行う際は、『建築基準法施行令第136条の3』で山留めを行わなければならないと定められています。
例外として、地盤が崩壊するおそれがないときや周辺の状況により危害防止上支障がないときは山留めを行わなくても良いとされております。
しかし、掘削の深さが1.5m以上だったら山留めを行うのがベストかと思います。
〇山留壁の種類
①親杭横矢板工法
H鋼に矢板をはめ込み壁を作る工法の為、主に、仮設の山留めとして使用されます。
H型の鋼材を親杭と呼び、矢板を横にはめ込む為、親杭横矢板工法と言います。
矢板は一体性が無いため止水の効果はありません。
その為、地下水位より浅い掘削に適しており、軟弱な地盤には適しません。
②シートパイル工法
シートパイルとは両端に継ぎ手が付いた鋼板で、鋼矢板とも呼ばれます。
固い地盤でも打ち込みが可能で、引き抜き回収が出来る為何度も使用が可能です。
更に、継ぎ手同士が結びつく事により、止水にも役立ちます。
軟弱地盤への適用が可能な事やシートパイルを打ち込むだけで山留工事は完了する為、非常に効率の良い工法となります。
しかし、施工をする上で高い技術力が必要となります。
③既存駆体を使う工法
既存の建造物が残っている際にはこれを山留壁として山留工事に利用します。
使う部分だけを解体せずに残し、山留壁として利用するので費用対効果が高い工法と云えます。
既存躯体を使用する事で、新しく建てる建物の耐震性や止水の効果を高める事が出来、既存躯体の撤去にかかる地盤への影響を少なくすることができます。
④鋼管矢板工法
大きな径の鋼管を打ち込み山留壁として使用する工法です。
鋼管を打ち込む事で大きな支持率と曲げ剛性が得られます。
矢板としてだけではなく、基礎としても使用でき、管の厚み等を自由に選定出来るので、設計の自由度も高い工法と云えます。
更に、継ぎ部分にモルタルなどを注入することで止水性も高められます。
⑤地中連続壁工法
地下40m以上の深さの空間の掘削を行う際や止水性の高さが求められる際に用いられる工法です。
この工法は大きな建造物やダムや円形タンクを作る際に用いられます。
また、そのまま建造物の基礎として、耐震壁や地下外壁としても使用が出来ます。
厳しい条件下の工事にも対応可能で、様々な条件下の地下建造物として利用されております。
⑥ソイルセメント柱列壁工法
ソイルセメント柱列壁工法は止水の山留法として湧水がある地盤で、比較的深い掘削を行う工事で使われる工法です。
芯をH鋼とし、ミルクセメンと掘削で出た残土を混ぜて山留壁として使用します。
◆まとめ◆
上記が切り下げ・土留・山留工事についてになります。
皆様のご参考になりましたら幸いでございます。
◆施工事例◆
切り下げ又は、土留・山留工事が含まれている施工事例は下記に記載致します。
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