側溝工事とは?

今回は、側溝工事についてお話していきます!!

側溝工事についてお話しする前にまずは、”側溝”とは何かというものについてお話していきます。

側溝とは?

 すごく簡単な説明になってしまいますが、排水の為に道路や鉄道路線のわきに作られた溝のことを指します。

 皆さんが日常生活の中で歩道を歩いていたり車を運転する中で、道路のわきにあるあれです‼ほとんどの方が目にしたことがあるのではないかと思います。 

 簡単にいうと道路に降った雨水を側溝は雨水の通り道ということになりますね!!


次は側溝工事についてお話していきます。


側溝工事とは?

 側溝工事とは目的が二つあります。上記で書いた通り、道路等に降った雨水を排除するため、もう一つが民地内に入った雨水を排水するためです!!

 では、なぜ側溝工事をやらなければいけないのかについてお話していきます。地球上の水は、海水や河川の水として常に同じ場所に留まっているのではなく、太陽のエネルギーによって海水や地表面の水が蒸発し、上空で雲になり、やがて雨や雪になって地表面に降り、それが水道や下水道、川を流れて海に至るというように、絶えず循環しています。

この一連の流れを「水循環(みずじゅんかん)」といいます。

 その循環の手助けをしているのが側溝です。側溝を道路等に作ることによって、水の通り道を作り「水循環」を円滑に行えるようにしています。道路に側溝がないと雨水の通る道がなくなってしまい、日本の多くのところで冠水や浸水被害になってしまいます。

 『雨が降る』→「道路を流れる」→「側溝に流れる」→「雨水管に流れる」→「川や海に流れる」→『雨が降る』を繰り返しています。


次は側溝の種類についてお話します。


側溝の種類 

 側溝の種類には様々なものがあります。まず、皆さんがイメージしやすい側溝は下記の写真の様なものではないでしょうか。

 こちらは現場打ち側溝といって、下の側溝部分に型枠を組んで生コンクリートを流し込み、上に蓋をして出来上がったものになります。

 写真の中央やや左部分に写っている、蓋の様なものがあり、細長い穴が定期的に開いているという状況です。。。こちらの上の部分が側溝の蓋になっており、この下に側溝が設置されています。写真上部に四角形のグレーチングの様なものが写っています。そちらが桝になります。細長い穴は、”手掛け穴”と言って清掃する時や中を確認したい場合に手を掛けて開けられるように設置されています。もちろんここから下の側溝に水が流れますが、グレーチング部分の方が多く穴が開いており多くの水を集水することが可能になっています。水たまりができないように、メートル感覚で集水桝というものが設置されています。蓋がある分やはりがたつきが出てきてしまうので最近はあまり使用されません。

下記の2枚の写真はL型街渠というものです。

 どちらかに勾配がついていて集水桝に水が流れていく仕組みになっています。

 下記の写真はVS側溝というものです。

 側溝本体がとても大きく逆U型の形をしているのも特徴的ですね。

まだ据え付ける前の写真はこんな感じです。

 すごく大きいですww上部の四角くなっている形のところにグレーチングなどを置いていきます。据え付けてからも成人男性が入ることができるほど大きいです!!

 以前、VS側溝についてブログを書いておりますので閲覧願います(; ・`д・´)¥

 VS側溝についてのブログはこちらです‼


 下記の写真はスリット側溝という側溝になります。

 蓋と側溝部分が一体化しているので、車等が通ってもがたつきがないのが特徴です。

 更に下の写真は側溝の中の写真になります。この様な感じになっております。薄暗くて気味が悪いですねw

 下記のような用水路も側溝の一つです!


側溝工事施工方法

 直近の有限会社弘建工業のLU側溝工事の施工方法についてお話します。

 LU側溝とは何かをお伝えします。L型側溝とU型側溝を組み合わせてできたものをLU側溝と言います。

 下記の写真に並んで写っているのがL型側溝になります。ローマ字のLの形をしているためL型という名称が付きました。

 下記の写真がU型側溝になります。こちらもローマ字のUの形をしているためU型側溝という名称です。

 下記の写真がL型側溝とU型側溝が組み合わさった写真になります。下の部分にU型側溝が据わり、そのうえにL型側溝を据えていきます。

 雨が降った際は上部のL型側溝に水が流れていき、その後、桝を通じてU型側溝に流れていく仕組みになっています。下記の写真が桝になります。水を受け入れ、ごみ等は入りずらくなっているので、葉っぱが堆積している状況です。


1 着手前準備

 まず初めに設計照査、現場踏査、施工範囲及び数量の把握を行います。設計照査とは、別現場で似ている工事などを参考にして違いがないかどうかを調べていきます‼

 現場踏査とは、実際に現場に行き現場を調べていきます‼施工範囲及び数量の把握とは、工事の行う範囲及びその範囲に伴う数量を把握していきます。因みに施工とは、工事を行うという意味を表します。


・工事現場周辺の近接家屋出入口の位置や外壁などの状況を確認  

 近隣の住民の方のお家を汚さないように養生箇所等を確認していきます。また、側溝は、皆さんもご存じの通り道路の端っこにあります。玄関を一歩出ると側溝があるご自宅がほとんどだと思います。そのため、撤去工を行ってから復旧するまでの期間は、住居前が穴の開いている状態になってしまいます。基本的には、厚ベニ板を敷いてカラーコーンとバーで囲いを設定し仮の通路を作成し、駐車場部分では鉄板を敷いてカラーコーンとバーで囲いを設定し仮の道路を設定し対応させて頂いております。また、工事期間内に住民の方の出入りや車の出し入れなどをお聞きさせてもらい、こちらでその時間を把握し、よりスムーズにより安全に作業ができるように住民の方々ができるだけ普段通り生活できるように近隣住民、家屋の調査を行います。


・工事車輌の運行経路の確認、誘導員の計画を行います。

 工事車輌がどのような経路を走行するかを確認していきます。撤去工等で車両がどのようなルートを通って産業廃棄物の運搬を行うかを確認していきます。また、ダンプやバックホウが何台必要でどのような能力のバックホウが必要なのかを確認していきます。また、各箇所に何人の誘導員を配置するかを決め、通行車輌や歩行者の安全を確保するための計画を作成していきます。


・架空線、埋設物、障害物の有無確認

 架空線といって電線や看板など上部の障害物の有無を確認していきます。工事中に架空線に接触しないようにどれくらいの高さに架空線があるかを実際に高さを計測したりしています。埋設物は、掘削部分にガス、水道、電気等の有無や毎札物が有る場合は、それがどこの高さに埋まっていているのかを確認していきます。


・作業帯(規制帯)の設置位置、方法

道路工事の範囲内に規制帯を設置していきます。どのくらいの範囲で規制をするのか、片側通行で実施するのか、道幅によっては全面通行止を実施するのか等を検討していきます。


・現地マーキングの立会確認による施工数量の算定

 現地のマーキング箇所を各業者に立ち会っていただき確認して頂きます。施工する数量(土・砕石・アスファルト・生コンクリート・二次製品等)を算定していきます。


・施工箇所周辺の境界標及び公共基準点の確認、保全

 測量を行う前に境界標と公共基準点を確認していきます。


・現地測量による詳細レイアウトの作成

 LU型側溝工のタイプも色々な種類があります。皆さんも目にしたことがあると思いまが、歩道部分と駐車場部分で高さが変わってきたり、高い部分と低い部分の間には、斜の形をしたブロックが入ったりもします。そのため、何がどれだけ必要なのかの数量を把握します。工事箇所の取り付け管部分を計測し、スプレーにてマーキングをしていきます。測量の結果から詳細な平面図や配置図を作成し、再度現地との整合を確認していきます。


・近隣及び他企業など挨拶

 近隣住民の方へ工事内容の説明とご配慮のあいさつを実施していきます。弊社が請け負う工事は道路工事ですので、近隣住民の方のご協力なしでは、絶対に工事を行うことはできません。最大限の配慮で工事を行わせて頂いております。掘削時にガス・水道・電気会社さんに立ち会ってもらい配管等の位置に間違えがないかを一緒に確認していきます。


・工事看板、予告板などの設置

 工事内容が近隣住民や通行車輌等に分かるように予告看板を設置していきます。


2 舗装切断工

・舗装カッターを使用し舗装部分の切断、濁水処理

 道路部分に舗装カッターを入れ、アスファルト部分を決められた厚み・長さ切断していきます。白い線はチョークラインと言ってチョークの粉が付いた紐を延ばし、地面に印をつけます。舗装カッター切断時は水を流しながら行います。その際に出る水を”濁水”といいます。濁水処理をするため工事終了後、担当業者に運搬します。


3 撤去工

・既設側溝撤去及び積込

 既設のアスファルト、既設の側溝をバックホウで剥がし、ダンプトラックに積め込み、プラントへ運んでいきます。既設のアスファルトのことをアスガラと呼びます。既設のコンクリートをコンガラと呼びます。

下部の写真は工事する前の写真です。

バックホウを使用して下部の写真のようにU字溝等を細かく刻んでダンプに積載しプラントへ撤去します。下記写真は既存の側溝を撤去している写真になります。


4 掘削・床付け工

 掘削を行い(バックホウで地面を掘ること)既定の高さになるまで掘っていきます。

 掘削した残土はダンプに積載し、所定の場所へ運搬します。

 下記の写真が床付け後の写真になります。

5 砕石基礎工

 ダンプからバックホウで砕石を投入していきます。砕石の高さまで角スコップやレーキを用いて敷きならしていきます。その後プレートで転圧し正確な高さに調整していきます。

その後、生コンクリートのベース打ちのために舗装定規を設置します。設置方法は決められた幅の長さに舗装定規の端が来るように設置し、杭を打っていきます。杭は左右1本ずつ打ち込んでいきます。下記の写真はプレートで転圧している状況です。


6 基礎コンクリート工

 舗装定規を設定後、生コンクリートを流し込んでいきます。生コンクリートはミキサー車からホッパーに入れて流し込んでいきます。鉄のレーキを使用して生コンクリートを引っ張っていきます。木こてを使用して舗装定規との高さを合わせ、仕上げていきます。薄いベニヤ板を使用して周囲の壁等に飛び散らないように養生をします。ミキサー車から生コンクリートをホッパーに入れる際にアスファルトが汚れないようにブルーシートを敷きます。

下の写真は生コンクリートを流し込んだ後の写真です。

7 U型ブロック据え付け

 U形ブロックをダンプトラックからバイスを使用して降ろしていきます。ブロックが割れないように注意して実施します。バイス使用時はシャックルの緩み、ワイヤーがフックに完全にかかっているのを確認し、ブロックが水平になるように降ろしていきます。L形ブロックも同様です。U形ブロックを据え付ける際に1㎝程のモルタルを敷きます(砂+セメント+水)セメントを使用する際はアスファルトが汚れるのでブルーシートを敷きます。手押し車にモルタルを作成しバケツに入れます。据え付け時、水平器・バール・ハンマーを使用して水糸の高さと勾配を合わせて据え付けていきます。U形ブロック据え付け時に1㎝の間隔を開けて据え付けていきます(目地を入れるため)



8 補強コンクリート工(裏)

 U型ブロックを据え付けた後、裏側に生コンクリートで補強します。ベース打ちと同様にミキサー車からホッパーを使用して生コンクリートを流し込んでいきます。高さはU形ブロックと同じ高さになるように木ごてで仕上げていきます。コンパネを敷いてU形ブロックに入らないようにして生コンクリートを流し込んでいきます。壁等に生コンクリートが飛び散らないように薄ベニ板で養生をします。


9 L形ブロック据え付け

 L形ブロックもバイスを使用してダンプトラックから降ろしていきます。手押し車にモルタルを作成しバケツに入れます。据え付け時、水平器・バール・ハンマーを使用して水糸の高さと勾配を合わせて据え付けていきます。U形ブロックと同様に目地分(1㎝)をあけて据え付けていきます。U形ブロックの中にあるモルタル等をほうきで掃きながら進んでいきます。水糸に養生テープを張ることがあるのでほこりを取ってからテープを貼るようにしています。

途中でL形ブロックを切断する作業があります。エンジンカッターを使用して切断します。アスファルトが汚れるためブルーシートを敷きます。

10 補強コンクリート工(前)

 前側に生コンクリートを打設する前に型枠を組んでいきます。L形ブロックと型枠の間が7センチになるようにバカ棒をかましていきます。生コンクリートはホッパーを使用してミキサー車から流し込んでいきます。コンパネを敷いて砕石部分に生コンクリートが入らないように実施します。1つのコンパネに対して2山の生コンクリートを作成し、バイブレーターをかけていきます。木ごてでL形ブロックの高さに仕上げていきます。

L型側溝の隣にある木が型枠になります。

L型側溝と型枠の間に生コンクリートを流し込んでいきます。

下記の写真が生コンクリートを流し込んでバイブレーターをかけている写真になります。


11 仮復旧工

 砕石をL形ブロックの上にユンボを使用して投入します。ランマーを使用して高さを整えていきます。ランマーの場合5㎝下がるので砕石はL形ブロックの端から少し山になるように高さを調整します。その後、合材をユンボで投入します。合材を入れる際は油をユンボのショベル部分と角スコップに塗っていきます。油はアスファルト部分に垂れないように注意して塗っていきます。

最後にプレートをかけていきます。プレートをかける前にじょうろで合材部分に水をかけます。

以上の流れがLU側溝工になります。


以上で側溝工事についてのブログを終わります。

分かりずらくてすみません。側溝のことについて少しでもご理解いただければ幸いです。

 

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